アトピー性皮膚炎の検査方法
アトピー性皮膚炎の検査方法は、アレルギー体質の検査になります。治療のガイドラインは一応あるものの、診断する医師によって検査方法や意見は様々で、検査の結果を重要視する医師もいれば原因の究明や検査は必要ないと言われる医師もいます。アトピーの特定原因をアレルゲンと考えて検査を行う医師と、独自の研究理論に基づいて治療方針を決定する医師もいますが、ここでは一般に病院で行われるアトピーの検査方法をご紹介します。
アトピーの検査方法の種類
一般の病院では6つの検査方法で「IgE抗体やアレルギー反応」を調べるのが主流ですが、全てを行うわけではありません。ちなみにIgEとは免疫グロブリンの頭文字のIgと5番目のEを組み合わせた略で血液中に含まれるたんぱく質の一種です。
主に小児科・皮膚科・アレルギー科で行われている、IgE・RAST検査法・パッチテスト・スクラッチテスト・皮内テスト・食物除去試験・負荷試験・の検査方法をご紹介しますが、検査結果の全てがアトピー性皮膚炎の原因を決定付けるものではありません。
IgE・RAST検査法
患者さんの体全体のIgE値を調べる検査を「IgE・RIST」特定の抗原に対するIgE値を調べる検査を「IgE・RAST」といいます。
アレルギー体質や、何が抗原になっているのかをIgE値を調べて判断して、実際にT型アレルギーの人やアトピー性皮膚炎の人は検査で高いIgE値の出ることが多いとされています。しかし、IgE値がアトピーである判断基準はありません。
血清中のIgEが高い数値を示すのは全体の7割と言われており、抗体値が高いからといってアレルゲンだと一概に言えないのです。反対にIgE値が健常値を示しているアトピー患者もいるので現在では以前ほど重視されない傾向にあります。
パッチテスト
パッチテストでは、アレルゲンと思われる物質を布などに含ませて、肌に貼り付けて遅延型反応を調べます。数日間反応を見て、肌が赤くなるのなどの反応が現れると陽性という検査結果がでます。接触アレルギー反応を調べる時に用いられ、陽性反応が出た物質を除去することで、アトピー性皮膚炎を改善する為の検査方法です。ただしパッチテストの反応だけでアトピーの原因を断定できるわけではなく、あくまで参考としての検査と捉えましょう
スクラッチテスト
アレルゲン物質と疑われる物を皮膚にたらして、針で皮膚を傷つけて染み込ませ15分程度おいてから反応をみる検査方法です。陽性であれば皮膚が赤くなって反応を示します。このテストでは即時型であるT型アレルギー反応を調べる時に用いりますが、パッチテスト同様アトピー性皮膚炎との関連は明確ではなく、アレルゲンの強さを測ることもできません。
皮内テスト
皮内テストは注射でアレルゲンと思われる物質の液体を直接注入する検査方法です。上記のパッチテストやスクラッチテストよりも反応が明確に現れやすく、即時型と遅延型の両方の反応を調べることができます。ただし原因物質を絞りこむ為には、何種類もの液体をテストして陽性反応が出たとしてもそれがアレルゲンだとは限らないのは上記の2つと同じです。
食物除去試験
食物除去試験では、アレルゲンと疑わしい飲食を除去して症状に改善が見られるかを調べる検査方法です。主に小児科で行われることが多く、除去する食べ物は過去の疑わしいと思われる物やIgE値が高いもの、上記の皮膚テストで陽性反応がでた食べ物から始めます。
主に三大アレルゲンと言われる卵・大豆・牛乳と、お米や小麦類はほとんど禁止されます。それらに関連する(含まれる)食べ物や飲み物も当然、除去の対象で検査結果や効果が表れるまでに数週間から数ヶ月かかることも珍しくありません。
負荷試験
負荷試験では、食物除去試験で除去していた物を少しずつ与え、反応と効果を見る検査方法です。反応が現れて症状が強くなれば、その食品がアレルゲンであると考えられます。この負荷試験は、誘発試験・投与試験とも呼ばれ、原因を追究するだけでなくアレルゲンに対し免疫力を高める為にも使用されることがあります。アトピー患者が乳幼児であれば、母乳にアレルゲンが含まれないように、お母さんが食事療法を行います。
![]()